○南但消防本部消防用車両の管理及び安全運転に関する規程
平成25年4月1日
消防本部訓令第6号
目次
第1章 総則(第1条―第5条)
第2章 車両の管理及び使用(第6条―第11条)
第3章 安全運転管理者等の業務(第12条―第18条)
第4章 機関員の服務(第19条―第24条)
第5章 運転担当者の選解任(第25条―第27条)
第6章 通勤用自動車の管理(第28条―第32条)
第7章 事故等の措置(第33条―第35条)
附則
第1章 総則
(目的)
第1条 この訓令は、南但広域行政事務組合(以下「組合」という。)が保有する車両のうち南但消防本部(以下「消防本部」という。)が所管する車両の管理及び使用並びに安全運転管理体制を明確にし、適正な運行による円滑な業務の遂行と事故防止を図ることを目的とする。
(1) 消防用車両 道路交通法(昭和35年法律第105号)に定める車両で組合が所有し消防本部が所管する車両(以下「車両」という。)をいう。
(2) 緊急車 前号の車両のうち緊急走行ができる車両をいう。
(3) 車両管理責任者 車両の配置を受けた課及び消防署の長をいう。
(4) 車両責任者 車両ごとに車両管理責任者から指定された者をいう。
(5) 運転担当者 車両ごとに車両管理責任者からあらかじめ運転について指定された者をいう。
(6) 機関員 部隊編成において、車両の運転を指定された者及び車両の運転を許可された者をいう。
(統括安全運転管理者)
第3条 消防長は、消防本部次長の職にある者を統括安全運転管理者に任命し、この訓令に定める安全運転管理者及び車両管理責任者(以下「安全運転管理者等」という。)の行う業務を統括させなければならない。
(安全運転管理者)
第4条 消防長は、消防署ごとに安全運転管理者を任命し、車両の適正管理及び安全運転に関する事務を処理させなければならない。
2 前項の安全運転管理者は、消防署の副署長以上の職にある者のうちからこれに充てるものとする。
3 消防長は、第1項に定める安全運転管理者を選任した場合は、選任の日から15日以内に所轄警察署長を通じて、公安委員会に届け出なければならない。解任した場合も、同様とする。
4 朝来消防署の安全運転管理者は、消防本部の車両の管理及び安全運転等に関する職務を兼ねて行うとともに、統括安全運転管理者に事故があったときは、その職務を代行するものとする。
(安全運転管理者の解任)
第5条 消防長は、統括安全運転管理者又は安全運転管理者が、次の各号のいずれかに該当することとなった場合は、直ちに解任するものとする。
(1) 異動又は事故のため、その業務を遂行できなくなったとき。
(2) 公安委員会の解任命令を受けたとき。
(3) 前2号に掲げるもののほかは、統括安全運転管理者又は安全運転管理者として、ふさわしくない行為があったとき。
第2章 車両の管理及び使用
(車両の管理等)
第6条 車両の管理及び使用に関する事務は、車両配置区分に基づき車両管理責任者が行うものとする。
2 車両管理責任者は、車両ごとに車両責任者を置き管理させる。
3 車両責任者が不在の場合は、その日の機関員がその職務を代行する。
(車両台帳)
第7条 車両管理責任者は、車両台帳(様式第1号)を備え、常に車両の内容を記録しなければならない。
(運転担当者等の指定)
第8条 車両管理責任者は、消防長の承認を得て職員のうちから、あらかじめ各車両の車両責任者と運転担当者を定めておくものとする。
(車両用燃料)
第9条 車両用燃料の購入は、次に定めるところによる。
(1) 管理課長は、毎年度南但広域行政事務組合財務規則(平成25年南但広域行政事務組合規則第17号)に基づいてあらかじめ業者を指定する。
(2) 車両の給油に必要な手続は、管理課長が別に定める。
(車両の使用)
第10条 車両を使用するときは、管理課長及び車両管理責任者の許可を得なければならない。
(車両の使用規制)
第11条 車両は、消防本部の業務以外の目的に使用させてはならない。ただし、統括安全運転管理者及び安全運転管理者が特に必要と認めた場合で、あらかじめ消防長の許可を得た場合は、この限りでない。
第3章 安全運転管理者等の業務
(安全運転管理者等の任務と権限)
第12条 安全運転管理者等は、車両の管理及び安全運転に関する業務を適正に行うために必要な権限を有する。
2 安全運転管理者等は、前項に定める権限のほか、運転担当者及び機関員の人事管理及び労務管理並びに車両の管理等について、必要な範囲内において意見を述べることができる。
(安全運転の指示)
第13条 安全運転管理者等は、機関員の心身の状態及び車両の整備状況等を常に把握し、必要な指示を行うものとする。
(日常点検及び車両整備)
第14条 車両管理責任者は、毎日その運行前に全ての車両を点検させ、その結果を車両点検表(様式第2号)に記録させなければならない。
2 車両管理責任者は、前項の毎日点検のほか、毎月1回以上総合車両点検日を定め、車両責任者に点検させ、その結果を車両点検表に記録させなければならない。
3 車両管理責任者は、点検の結果によって異常の報告を受けたときは、速やかに適切な処置を講じなければならない。
4 車両管理責任者は、車両責任者に対し、整備の状況について、車両整備記録簿(様式第3号)に記録させておくものとする。
(応急用具の備付け)
第15条 安全運転管理者等は、車両等に次に掲げる応急用具を備え付け、かつ、運転担当者及び機関員にその使用方法等に関する教育を行わなければならない。
(1) 踏切における非常用信号用具
(2) 高速自動車道路等における故障時の警告反射板
(3) 前2号に掲げるもののほか、必要な応急用具
(機関員管理台帳)
第16条 安全運転管理者は、運転担当者及び機関員の適正な管理と教育指導に資するため、機関員管理台帳(様式第4号)を備え付け、その活用を図るものとする。
(運転免許証の確認)
第17条 安全運転管理者は、年1回以上職員の運転免許証の資格確認を行い、機関員管理台帳に記録するものとする。
2 車両責任者は、機関員の運転免許証の携帯を適宜確認するものとする。
(機関員の教育指導)
第18条 安全運転管理者は、車両の運転に関する知識、技術その他安全な運転を確保するための研修会を、年1回以上計画しなければならない。
第4章 機関員の服務
(機関員の心構え)
第19条 機関員は、運転に当たって常に交通関係法令を遵守し、安全運転に努めるとともに、この訓令及び安全運転管理者等の指示に従わなければならない。
2 機関員は、車両の毎日点検を確実に行うとともに、車両の適切な維持に努め整備不良及び不注意等による事故のないよう努めなければならない。
3 機関員は、車両について整備(改良等を含む。)を要する箇所を発見したときは、直ちに車両責任者を通じてその旨報告するとともに、車両整備記録簿に記録しておかなければならない。
(運転記録)
第20条 機関員は、車両を使用したときは、遅滞なく運転日誌(様式第5号)に記録しなければならない。
(過労等の届出)
第21条 職員は、疾病、過労その他の理由により安全な運転をすることができないおそれのあるときは、必ずその旨を安全運転管理者等に届け出なければならない。
(車両を離れる場合の厳守事項)
第22条 機関員は、車両を離れる場合は、次の事項を厳守しなければならない。
(1) エンジンを停止し、サイドブレーキを確実にかけるとともに、チェンジギアをロー又はバック又はP(パーキング)に入れ、かつ、輪止めを行うこと。
(2) 盗難を防止するため車両に鍵をかけること。ただし、災害活動中などで鍵をかけることが不適切と判断できる場合は、車両の鍵を抜き携行するとともに、盗難防止装置の作動や電源のメインスイッチの切断などによってこれに代えることができる。
(運転中の遵守事項)
第23条 機関員は、車両を運転する場合は、次の事項を厳守しなければならない。
(1) 常に別に定めた服装により車両の運転を行うとともに、ハンドル、ブレーキその他の装置を確実かつ有効に操作すること。
(2) 道路交通法令を守り事故防止に努めること。
(緊急車運転中の遵守事項)
第24条 緊急車運転中、機関員は、別表に示す安全確認を適切かつ確実に行うとともに、呼称に努めなければならない。
2 緊急車の隊長又は助手席乗務者は、前項の呼称確認に協力しなければならない。
3 機関員は、第1項のほか、次に掲げる事項を遵守しなければならない。
(1) 速度制限道路等における著しい速度超過の禁止
(2) トンネル、急カーブ及び坂の頂上付近での追越し禁止
(3) 急な上り坂及び下り坂での追越し禁止
(4) 踏切付近での追い抜き及び追越しの禁止
第5章 運転担当者の選解任
(運転担当者審査委員会)
第25条 緊急車の運転に関する知識及び技術について審査し、運転業務の円滑と適正を図るため、消防本部に運転担当者審査委員会(以下「審査委員会」という。)を置くことができる。
2 審査委員会の委員は、主幹以上の職にある者をもって構成する。
(運転担当者の選任)
第26条 車両管理責任者が緊急車の運転者として運転担当者を選任する場合は、職員の勤務態度、運転経歴及び性格等を十分見極め適任者を選任し、年度ごとに消防長の承認を得なければならない。
2 前項に定める運転者の選任に当たり、必要に応じて審査委員会を招集することができる。
3 次条による運転禁止をされた者を再選任する場合にあっては、運転禁止の解除後1年以上経過した者でなければならない。
(車両の運転禁止)
第27条 車両管理責任者は、次の各号のいずれかに該当する場合は、車両の運転を許可してはならない。
(1) 公安委員会の行う免許の停止又は取消しの処分を受けたとき。
(2) 不適切と認める行為があったとき。
(3) 前2号に掲げるもののほか、運転者としての適性を欠くと認めるとき。
2 前項による運転禁止の期間は、次の範囲内で消防長が管理者の承認を得て決定する。
(1) 緊急車 1年以上
(2) 前号に掲げるもの以外の車両 1日以上1年未満
第6章 通勤用自動車の管理
(通勤用自動車の届出)
第28条 職員は、新たに私有車により通勤しようとする場合は、通勤用自動車承認届(様式第6号)により安全運転管理者を経て、消防長の許可を受けなければならない。
(許可事項の変更の届出)
第29条 職員は、通勤用自動車の許可事項に変更が生じた場合は、通勤用自動車変更届(様式第7号)に変更事項を記入し、安全運転管理者を経て、消防長に届け出なければならない。
(通勤用自動車の許可の取消し)
第30条 消防長は、職員が次の各号のいずれかに該当することとなった場合は、許可の取消し又は許可の停止ができる。
(1) 公安委員会の行う免許の停止又は取消処分を受けたとき。
(2) 運転者として不適切と認める行為があった場合
(3) 第28条の届出に虚偽の申告があったとき。
(4) 前3号に掲げるもののほか、不適切と認める場合
2 前項の取消し又は停止は、次に掲げる期間の範囲内で、消防長が管理者の承認を得て別に決定するものとする。
(1) 免許の停止期間満了後1箇月以上6箇月未満の期間
(2) 新たに免許取得後6箇月以上1年未満の期間
(通勤用自動車の業務使用禁止)
第31条 職員は、原則として通勤用自動車を、公務に使用してはならない。ただし、消防長が必要と認めた場合は、この限りでない。
2 前項ただし書の場合において業務遂行中は公用車とみなす。この場合において、事故等による損害等の責任は、原則として当該私用車を運転していた職員が有するものとする。
第7章 事故等の措置
(事故等の報告義務)
第33条 職員は、事故を起こした場合は、道路交通法の定めるところにより適切な措置を講ずるとともに、速やかに事故等報告書(様式第9号)により、次の区分に基づいて安全運転管理者を経て、消防長に報告しなければならない。
(1) 公務中の事故は、全ての場合
(2) 通勤途上において発生した事故は、全ての場合
(3) 前2号に掲げるもの以外で、次に該当する場合
ア 他人を死傷させた場合又は他人の財物を損壊した場合
イ 無免許運転、飲酒運転(酒気帯び運転を含む。)、無謀運転等の重大な違反をした場合
ウ 公安委員会の行う免許の取消し又は停止の行政処分を受けることとなった場合
2 安全運転管理者は、前項の報告を受けた場合は、機関員管理台帳に記録し、安全運転教育等に活用を図るものとする。
(消防長の報告義務)
第34条 消防長は、前条第1項に定める事故の報告を受けた場合は、直ちにその内容を調査の上、管理者に報告しなければならない。
(懲戒処分等の基準)
第35条 事故に対する懲戒処分等の基準については、消防長が管理者の承認を得て別に定める。
附 則
この訓令は、平成25年4月1日から施行する。
附 則(平成26年2月1日消本訓令第6号)
この訓令は、平成26年2月1日から施行する。
別表(第24条関係)
安全確認表
区分 | 安全確認呼称要領 | ||
走行時 | 速度メーターカーブの手前 | 速度OK―減速 速度OK―よし | |
追越し | 追越し―対向車―なし ―右後方―よし | ||
道路障害 | 工事中 | 前方工事中―注意 | |
凍結 | 路面凍結―注意 | ||
その他 | 例 道路幅員―注意、飛び出し―注意 | ||
歩行者 | 前方歩行者―注意 | ||
自転車 | 前方自転車―注意 | ||
単車 | 前方単車―注意 | ||
自転車 | 前方車 右折車 左折車 | 車間距離―注意 前車右折―注意 前車左折―注意 | |
後退 | バック―よし | ||
交差点 | 信号有り | 信号(赤)―停止(徐行) 信号(黄)―注意 信号(青)―よし | |
右折 | 次右折―対向車―なし、右後方―よし | ||
左折 | 次左折―左後方―よし | ||
一時停止 | 一時停止―右―よし、左―よし(徐行) | ||
横断歩道 | 歩行者―停止(徐行) 歩行者―なし | ||
踏切 | 踏切―停止、右―よし、左―よし | ||
その他 | 乗車時 | 免許証―よし シートベルト―よし ロック―よし 乗車―よし | |
その他留意事項(酔うな あせるな 緊急走行) | |||
部隊編成時 | 体調の悪いときの確実な事前申告の励行 | ||
出動時 | 余裕ある出発 | ||
走行時 | 雑談をしながら等の「ながら」運転の禁止 | ||
同乗者 | 運転者とともに一体となって安全運転に努める。 | ||
運転者に確認漏れのあるときの補助 | |||
緊急走行時は、常に冷静にし運転手を興奮させない。 | |||
後退時は、必ず下車し誘導する。 |